短いようで長かった期末テストも終わり、まあ結果はそこそこ。みんなで勉強会した結果が出たかどうかは分からないけど、出なかったのは千鶴くらいじゃないだろうか。
寒さも一段と厳しくなり、今日も食堂での昼食。でも今日ここに祐希は来なかった。要に聞いても知らないって言うだけで、特に気にも止めなかったみたいだ。理由は、なんとなくだけど、そうかなって思うことはあって、きっと悠太に聞けば分かるんだろうけど、そこまでしようという気には私もならなかった。春だけが、パンを持って祐希のクラスに行ったのが数十分前のこと。
もう昼休みも終わりに近づいた頃、例のシールをお客さんにもらったことを思い出し祐希に渡しに4組へと向かう。


「祐希、」


いつもの窓際の一番後ろ。もうすぐ授業が始まるというのにこれから寝ます、といった格好で机に突っ伏してる祐希に声をかける。眠そうなその顔も、シールを見せるとああ、と鞄の中から台紙を引っ張り出してくれた。


「棗さ、」

「うん」

「一人でごはんってさみしい?」


唐突すぎて張り替えてた手が止まる。でも祐希はそんなの関係ないように窓の外を見ているから、本当になんとなくで聞いてきたんだろう。さみしい、ねえ。


「慣れたよ、もう」


家で誰かとごはん、っていう方が少ない気がする。たまにみんなと食べることもあるけど、ほんとたまに。今さらさみしいとか。そっか、と呟いた祐希も何か考える感じだったけど、それ以上なんだか聞ける雰囲気でもなく、私もシールを貼っていく。もう、それはあと少しで終わりそうだった。




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