朝は5:30に起床。牛乳配達をしながら、もう秋というよりかは冬の匂いさえ漂う風を浴びる。眠いけど、この時間はどことなく好き。
帰ってきたら今度は弁当作りに励む。今日は昨日の残りのハンバーグにサラダと、毎日必ず入れてる卵焼き。これが私の朝の習慣。


「食堂?」

「うん。千鶴が行こうって」


食堂、そういえば行ったことなかったっけ。何食べっよかなーとわくわく感が背中から既に伝わる千鶴たちに着いていく。弁当の私には関係はないのだけど。…おかずのヒントくらいは頂こう。先に席に着いてようかと探していた私にある物が目に入る。


(……電子レンジ)


こんなところにこんなものが置いてあったとは。寒くなってきてからは冷たいご飯を仕方ないと食べていたのに。そんな思いを胸に私は迷わず弁当を入れる。ほかほかの弁当を持っていくと、みんな席に座っていた。


「弁当、温めてきたの?」

「うん」

「すみません、僕たちだけ…」

「全然、気にしないで」

「ね、ね、それより!食堂にシンデレラがいるんだよ!」


へー、と適当に流すと、ゆっきーといいなっちゃんといい、食いつき悪い!と怒られた。だってもうその人は奥に入っちゃったみたいで姿は見えない。だけれど、暫くして男子生徒を蹴散らした姿を見て思ったのは、随分格好いいシンデレラがいたもんだということ。
やっぱりご飯は温かいに限る。これからは食堂で食べようとか、祐希の為のシール当番制などの話を聞きながら、そんなことを思う。
明日のおかずは何にしよう。




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