着替え持って要の家に集合ね、という何やらいつの間にか泊まることになったようで。私はバイトだったし、着替えを取りに家に帰っちゃう時点でそのままの方がいいのでは、などと考えたけれど皆こそまた要の家に集合なんてことしてるんだからいいのかな、と思う。


「こんばんは」

「あら、棗ちゃん!いらっしゃい!」

「すみません、急にお邪魔しちゃって」

「いいのよ〜、みんなお風呂入ってるから棗ちゃんもどうぞ〜」


要ママはいつもの優しい笑顔でお出迎えしてくれた。上から夜とも言えぬ声と天井が揺れる感じがなんとも…。二階行く前に先にお風呂に入ってしまおう。


「……わっ、と」

「わ!」


家の中でも勢いよく出てくるってどういうことだ。夜だよ、人の家なんだから少しは静かにしなさい。誰とぶつかりそうになったかは顔を見るよりも前に飛び込んできた眩しい金髪。


「あ、なっちゃん!え、いつ来たの!?」

「今」

「そうなんだ!おかえり!」

「……ただいま」


千鶴とは思ったけれど、髪型が違くて一瞬誰だか分からなかった。ワックス………なくても、まぁ。前髪下ろしたのもいいのにな、と思うのは心の内に秘めておこうと思う。
先にお風呂入ってくるから皆に言っておいて、と千鶴に言ったらそのまま階段を走り登っていく。バタバタと聞こえるその音に半分諦めだ。
さてと、と私は1日の疲れを癒す為にも塚原家自慢の大きい浴槽でゆっくりさせて頂くことにしよう。





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