マクロス長編 | ナノ


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−−−From:ランカ

ナマエちゃん…お兄ちゃんとミスマクロスの件で喧嘩しちゃって、家飛び出しちゃったの。
学校も、停学になっちゃって…。

ねぇ…会いたいよ…。






「ランカ…?っと」





―pipipipi
―From:オズマ


「はい、もしもし?」

『あぁ、ナマエか!!!』

「そですけど、血相変えて…あ…ランカの事?」

『知ってるなら話が早い、見つけたら捕まえろ!』

「…また兄妹喧嘩…?」

『何か言ったか?!』

「いえー、了解しました」

『…っと…てます…ぁ…わるい!また連絡する!』

「え、ちょ…」




ツーツーと、通話強制終了の音がする。



ほんと、兄妹そろって勝手なんだから…。










教室に入ると、クラスメイトが突如迫ってきた。
突然の事に思わず身構える。


「え、みんな何…?」

「みたよ!ミスマクロス!!」
「私絶対ナマエが優勝だと思ってたのにー!残念…」
「すげぇ可愛かった!」
「俺惚れそ―!」
「もう男子ー?!」


がやがやと一斉にしゃべりだすクラスメイト。


「…ありがと…あ!そだ!ちょっとロッカーに忘れ物!」




机に荷物を置いて、走り出し、振り向きざまにもう一度皆にお礼を言う。




「ほんとにありがとねー!いってきまーす!」



「「「いってらっしゃい」」」





そんな些細なやり取りに、胸が痛む。
やっぱり、ミスマクロスって大きなイベントだもん。
優勝辞退なんて…おこがましいよね…。




そんな気持ちに背中を押され、足早にロッカールームに向かった。





学生証を機械にタッチすれば、ウィンとドアが開く。



私のロッカー…っと。

扉を開けて、中を見れば…あった!参考書。
じゃあ帰ろうと立ち上がった瞬間、隣のロッカーが音を立てた。



―…アルトのロッカーから…?







「………」




『んぁっ…』

『ふあああああ』






「………………」







ガタン!

すごい勢いと共に、飛び出してきたのは…。



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