マクロス長編 | ナノ


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授業中。

―机の上で、バイブ作動してるアルトの携帯。
そっと手を伸ばし、その振るえを止める。

でも、先生の手は止めれない。


ごめんねアルト。



―バシン!
勢いよく振り下ろされる先生の教科書。

―フガッ
変な音が出るアルト。



「ぷっ…起きてアルト。」

「ナマエさん、笑ってないで早乙女さんを起こしてくださいね。」

「はぁーい…ねぇちょっと、アルトのせいでなんで私が怒られるの…?」


「…zzZ」

「ちょっと!」



―バシン!
勢いよく振り下ろされる私のチョップ。

―フガッ
変な音が出るアルト。




「…。○」



(駄目だこりゃ…あとでノート見せてあげよう。)









―バシン!

―バシン!


と、放たれる射的訓練。
オズマと監修する。

最初のうちは、やや中心寄りを射止めているのだが、

(あ、集中力切れた)



とたん、捉えたのは枠の淵。



「ヘタクソォ!」



オズマの蹴りが、勢いよくアルトのお尻に入る。


「んがぁっ!!」

「アルトって集中力、短いね…。」

「(がーんがーん…)」









「ナマエ!」

「お〜、ミシェルとルカ!どしたの?」

「どうですか、アルト先輩の様子は?」

「んー…詰めが甘い。」

「ほっほー。」

「筋はすっごく良いんだけど。あ、あと学校でもSMSでも叩かれてた。」

「…メモメモっと。」

「あ、ちょっとこれから一緒にどうだい?」


「…?」








ウィンと開かれる扉。

そこには、行き倒れのアルトが。


「アルトってば…更衣室で寝てる…」

「ほっほー」


灯るディスプレイには、ランカからのメールが読みかけで放置されている。
―ミスマクロスとおったの!


…あとで私もメール返さなくちゃ!





「先輩、いつの間にランカさんと?」


―化粧道具を持って歩いてきたボビーちゃん。
まさか…


「ランカちゃんのミスマクロスのほうは驚かないのか?」


テキパキと化粧を施すボビーちゃん。


「それは、 ナナセさんから聞いてます。あ!でも隊長には内緒ですね…。」


「ナマエちゃんみてぇ!!」

「…うぉ…」



「当たり前だろ、もしそんなことが…」




パチン!と灯る明かり。

 「何が内緒だ…?」


「いえ!何でもありません!」

(オズマにはいえない。これは私でも無理だなぁ…二人ともこっち見るな!)

「で、どうだ新入りは。」

「はっ!見てのとおりです。」




「「・・・!?!?」」


「ボビーちゃんのおもちゃであります!」

「「「ナマエ…」」」

「………で、どう思うんだ?こいつの入隊に一番反対してたお前らから見てだ」


「私は反対してないですが、集中力に欠けはあるけど十分でしょう。」

「ああはいいましたけど、腕はありますからね。…このお姫様は」

「なら、そろそろやるか…実施は今度の日曜一二○○だ!」


「へぇっ!?その日はミスマクゥ」


もごもご。

咄嗟にルカの口を押さえるミシェルと私。



「「(ばか!)」」
「(んうっ)」


「伝統だかなんだか知らんが、あんな低俗なものが見たいのか?」


「いえ、ぜんっぜん!」

「もごぉっ」

「あんなものにほいほい出る娘たちの気が知れん…。」

「オズマには夢が無い…」

「まぁったくー…」






―あーぁ…近いうちに絶対これまた兄妹喧嘩するパターンだよ。

私はこっそりため息をついた。


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