マクロス長編 | ナノ


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―英雄たちに、敬礼!!


パン
パン





―彼は、勇敢な兵士だった


恐れず 怯まず

その命をとして

譲れるもののために戦い

力尽きた


だがこれは終わりではない

彼の肉体は
やがて我が肉となり
血となり 
大気とっなって我らの命を燃やすだろう

だから今は眠れ わが友よ

さらばだ

また会おう


―敬礼







ギリアムさんとのお別れは、淑やかに行われた。

お父さんの乗っていたVF-25Fの後継パイロットだった。




『おう!ナマエ!今日もこいつぁ絶好調だぞ!』

『ナマエ!こっちこい!今日は特別に許可貰ったんだ。今から行くぞ!25Fで遊覧フライトだぜ!』

『俺は…ナマエのお父さんの気持ちも継いでるんだ、こいつの相棒としてな!』


あぁ…ギリアム…さん…っ…。

ありがとう。

ありがとう。





惜しむ気持ちを宇宙へ一緒に流して、扉を出る。

そこには、



「アルト…?」



―なんでここに…?


「民間軍事プロバイダーである俺たちの死は戦死ではない。事故死だ。
あそこに墓碑が立てられることもない。船団をあげての葬儀もない。
身内にも詳細は伝えられない。」



「おあつらえ向きさ。俺は自分一人の力で生きる。死ぬ時も一人だ。それでいい。」




「え…なに…どうなってんの…?」

「あぁ…ナマエはいなかったからね。」
「えぇ…。」

「え、どういうこと…?」



「明朝○八○○までに宿舎に入れ」

「…!Yes,Sir!」

「ふっ…それは明日からだ。…ナマエ、いいだろ?」




ふと見れば、決意の固いアルトの瞳…。

―そういうことか…。


「私が決めることではありません。早乙女アルトが決めたことなら尊重し入隊を歓迎します。」


緊張に固まっているアルトの表情が、すこしだけ緩む。



「せーんぱーい!」

「馬鹿野郎、こうなったら徹底的にしごいてやるからな!」

「アルト。」


「…?」






「SMSへようこそ。これで機密の壁はなくなったから…。




    ちゃんと、全部、話すね。」




「っ…あぁ…!」


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