3「あんたってサイッテーね。この変態!!」
「あぁ!?んだと??!」
「ナマエのおっぱいに触れるなんて一億光年早いのよ!!」
「あぁ?!べ、別に触りたかったわけじゃねぇよ!あいつが俺らを突き飛ばさなけりゃ!」
「はぁっ??言い訳?」
「いいわけじゃねぇ!!」
「じゃあなぁに?!」
「・・・///////////」
アルトに…アルトにおっぱい触られた…。
しっ、しかも、なんだこれとか言って、も、も、揉まれたし…っ。
うぁ。無理。無理。恥ずかしい。無理。
「あっ!あの!」
三人を遮るようにお弁当箱を胸元にかざすランカ。
「なんか、いっぱい話したらお腹すきませんか?私、たまたますっごく美味しい天津持ってるんです!娘々名物マグロ饅!」
二つ並んだそれは…どう見てもおっぱいで…。
焦った勢いでなんだかよくわからない事を口走るランカ。
「「「ぶっ」」」
一気に場の空気が和む。
「よし、アルト。なんとかできないかやってみる。手を貸して?できることはあるはずだから」
「っ…あぁ!」
―だけれど、状況は変わらず…。
「駄目だ…何度やっても…。」
「くそ…なにか、何かあるはずなのに…」
「ねぇ、なんか空気悪くない…?」
「皮肉ならやめろよ。」
「違うわよ、本当に息苦しいの」
ガツンとした振動のあと、アラームが鳴り響く。
「やばい、これは…!!」
「ナマエ見せろ!!…まさか…循環系の、停止??!」
「ちょっと!なんとかしなさいよね!!」
「できるならしてるさ!!」
「冗談じゃないわよ!」
「やめろ、外は真空だぞ!!!」
「え…」
「(なにか…何か方法は…)」
「なに?じゃあ諦めて窒息するのを待てっていうの?
そんなのごめんよ!私は諦めない。みんなは私の事を幸運だっていう!でもそれに見合う努力はしてきたつもりよ!!だから私はシェリル・ノームで居られるの!」
「…そう…だね…シェリル、私から行きます。みんなは下がってて。」
「ちょっと!」
「おい!」
「えっ!?」
「やってみなきゃわからない。こっちには銀河の妖精…幸運の女神がついてるんだから!」
『その通りです。』
外から開かれるハッチ。
安心して、全身の力が抜けるのを感じる。
「ありがとう、グレイスさん」
「いえ…良かったです。みなさん御無事で…。」
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