マクロス長編 | ナノ


bookmark



――From:ナマエ

シェリル、今からホテルに迎えに行くね。
待ってて。
SMSとして向かいます。

…ほんと、警護の仕事扱いで良かったの…?


――From:シェリル

オーケー。
待ちきれないから早くして!!

そんなこといいのよ、ナマエが仕事頑張ってるの知ってるもの!
それに、休みすぎるとナマエ仕事失っちゃうし…なんてね!

はぁーやぁーくぅー!




鯛の形をした携帯がブブッと震えて送信完了の合図。
満足そうな笑みを浮かべるのは、シェリル・ノーム。





「シェリル、本当に警護つけなくて大丈夫?」

「あら、グレイス。ナマエの実力知ってるでしょう?」

「…それは十二分に分かっているわ。」

「今日は久しぶりの再会なの!…ね?二人っきりにさせてちょうだい」



語尾にハートをつけるように言えば、グレイスも渋々納得してくれた。
そのためのSMS名指し警護の仕事だったのね…。

半分呆れるけれど、残りの半分は喜びが勝っていた。

私も、ナマエに会いたかった。

母性…かしら。
シェリルを見ているのと、同じ感覚…。




ピンポーン。



「はい、こちらグレイス。あなたは?」

『あ、グレイスさん!御無沙汰してます。SMSより来ました、ナマエ・名字です』

「いらっしゃい、シェリルったら待ちくたびr「今行くわ!待ってて!」…だ…そうです…仕方ないわね…ナマエちゃん、よろしくね?」

『あ、はい!お任せください。では、行ってまいります。』







ウィーンという機械音とともに飛び出していたのはシェリル。




「んもう!どれだけ私を待たせれば気がすむのよっ!!」

「イタッ、ちょっとシェリル落ち着いて…」

「落ち着けるわけがないじゃない!」



サングラスを少しずらしながら仁王立ちするシェリルに、思わず苦笑が漏れた。



「でも、私もシェリルに会いたかったよ?」

「ほんと!?」

「本当に決まってるでしょ?さ、早く行こう!表に車待たせてあるから」



パチン!とウィンクをすれば、ポッとピンクに染まるシェリルの頬。
あぁ…何も変わってないんだなぁ。








カランカラン

扉をくぐればなる、鐘の音。
私のお勧めの和スイーツが食べれるカフェにシェリルを招待するのが今回の目的。




「いらっしゃいませ、御予約のSMS名字様ですね、お通しさせていただきます。こちらへ」




通されたのは、個室和室庭園付き。
艦長の計らいでSMSの名前も借りてしまった…。笑

いわゆる、VIPルームである。




おいしい和スイーツを食べながらいろいろ話した。

なんせ、船団が違うためやり取りは全部電波。
顔を映しやり取りはしても、やっぱりどこか機械質だった。

肉声は暖かいし、ちょっとした表情の変化もとらえることができる。

この日は、声がかれちゃうくらいまで二人っきりの時間を過ごした。


…もちろん、ライヴの事も新曲の事も…ね!



prev|next

[戻る]
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -