マクロス長編 | ナノ


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崖の先端に立つランカ。

―さっき思いつめた表情してたから付いてきてみれば…。




「うわぁ!綺麗ー!」

「落ちたらどうするの?ランカちゃん?」

「っ!!ナマエ…ちゃん?」





―アーイモ アーイモ
ネーデル ルーシェ
ノイナ ミリア
エンデル プロデア
フォトミ

ここはあったかな 海だよ




一緒に歌うアイモ。
この歌を共有できるうちの一人。

私にとっても、ランカにとってもとても大切なうた。



「―っ!!!」


殺意…振り返るとそこには…ヒュドラ…?!



「きゃぁ!!」

「ランカ、大丈夫。私が護るから。」



そっとランカを抱きして、離す。

岬の先は危険…。私がおとりになって岬へ。
ランカをその反対へ逃がす…しかない…よね…。




よし。



「ランカ。」

「っ…?」

「私が今からヒュドラに向かって走りこむから、ランカは右側の林道へ。」

「でも!それじゃあナマエちゃんが!!」

「大きい声は出さないで?いい?3・2・1・GO!」



「っぅ!!」







ヒュドラ、こっちだよ。
ギリギリまで走りこみ、左!!




とりあえず、成功。
ヒュドラは私についてきた。

でも、やばいかも…。

じりじりと崖への距離がゼロになる…。




「キャー!!ナマエちゃあぁああぁぁぁん!!!!!」



あぁ、駄目だ。
私は姿勢を低くし、顔と心臓を守るように腕をクロスさせる。


次に来る衝撃に耐えられるように。
















―バン!!バン!!!


響くのは銃声。






「大丈夫か!ナマエ!ランカ!」



「アル…ト…?」

「アルト君!」





だけど、ヒュドラは早い。
アルトは銃をはじかれ、ランカの足元へとふっ飛ばされた。





「ありがと、アルト。ランカちゃんは任せたから。」


「ナマエ…ちゃん?」

「おい、ナマエ…!」





「ヒュドラ、こっち、だよ!!!!」


全速力で駆けだす。
アルトとランカのいない方へ。
私には、アルトが来てくれて開かれた道がある。




「ぐぉおおおぉぉぉお!!」

「そう!こっち!!」







「っ!!!」

鋭い爪と腕にはじかれ、一気に崖の淵へ。
あー…今度こそ無理かも…。


開かれたヒュドラのクチ。
痛いのは…いやだな…。






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