マクロス長編 | ナノ


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「ちょっと!ナマエ!!あんたも飛びなさいよ!!」

「パラシュート…それだけっ…!!(だめだ、落ちる…」




地面が見えた瞬間、ポスリと包まれる感覚。




「無茶しやがって…」




ふわりと浮遊する感覚…いつものエクスギア…アルトだ…。



「アル…ト…」

「なんでお前はそうなんだよ…いつも…自分よりも他人優先で…。」

「ごめん…。」

「今回だって、間にあったからよかったものの…落ちてたら大けがじゃ済まないんだぞ…!!」

「…うん…ちょっと怖かった。」

「なんで自分がパラシュート装着してシェリルを抱えるって選択肢はなかったんだよ…。」

「一人用だから…二人じゃ飛べないよ。だからこれが正攻法。」

「…ったく…心配させやがって…。」

「アルト…」

「あ?」

「ありがと…。」

「…どーいたしまして。」

「ねぇ…もうちょっと…飛んで?アルトとデート…これで今までのことチャラにしてあげる。」

「…たまにはいいな、戦場じゃなく青空の下でナマエと飛ぶのも…。」

「いつも、平和なら良かったのに…。」

「…そう…だな…。」

「あーいも あーいも ねーでる るーしぇ」

「その歌は?」

「あ、うん…昔ね、自分がすごく小さいころの…記憶に残ってる歌…。」

「そうか…じゃあ、そろそろ帰るぞ。」

「あ、うん。ありがとうアルト。」




久しぶりに、アルトと過した時間。
腕の中は、とても暖かかった。








翌日。


「パイロットコースに転入しましたシェリル・ノームです。よろしくね?」








―あぁ…一難去ってまた一難…。





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