2「地元学生との、交流だと…?」
「そ!ちゃんと学校側の許可はもらってるわ。」
「でもさ…あの車の運転は危ないよ…。」
「んもう!ナマエはつれないわね…もっと喜びなさいよ!!…でも奇遇よね、あなたもこの学校に転入したばかりだったなんて!」
「ぁ…はい…」
「あなたも見学中なんでしょ?なら、この奴隷くんに案内してもらいましょ?」
「ドレイ?!」
緑色の髪の毛をぱたつかせて赤くなるランカ。
「そうよ、アルトは私のド・レ・イなんだから!」
「へぇー…アルトはシェリルのドレイなんだ…ちょっとこっち来て、アルト!!」
「アーーーーーッ」
痛いけな妄想をするルカくん。
…それはさておき、アルトの手を引いて皆の輪から抜け出す私。
「ねぇ…どういうこと…」
「何がだよ…」
「その…シェリルのドレイって…」
「それはあいつが勝手に言ってるだけだ!!」
「でも…アルト最近…そういうの多い…。」
「それは…あいつから借りてたイヤリングをあの時の戦いでなくs…」
「…イヤリング…借りてた…?」
「あぁ…それは…半分押しつけのようなもので…」
「へぇ…」
「不安にさせたんなら、悪かった。でも俺は、本当にナマエだけだから…」
「ちょ、え…んぅっ!!」
半ば無理やり、アルトにキスされる。
拒もうと力を入れても、ピクリともしないアルト。
学校中から歓声と悲鳴が上がる。
唇が離れて、真っ赤になったナマエ。
「っぱ…っ馬鹿!!」
「…(ニヤリ)」
―なんでまたあんな怒らせるような事を?
―あぁでもしないと、アルトは動かないからよ。
―でも…ナマエ先輩激怒してましたよ?
―大丈夫よ、真っ赤になって帰ってくるわ。ほぅら!
―ほんとだ…。
「シェリル!!!!!」
「なぁに?」
「アルトの事ドレイっていうな!駄目!」
「あーら、なんで?」
「私の彼氏だからっ!!!!!!!!!!」
そんなナマエの声が、恐ろしく学校中に響いた。
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