マクロス長編 | ナノ


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「「「「おめでとう、ランカ(ちゃん)!」」」」



コンっ!とコップをテーブルに置くと、ハートマークがランカのもとに集まっていく。
ここは学生に人気のオープンカフェ・シルバームーン。



ランカの芸能活動の第一歩を記念して、皆で集まった。





「ありがとう、皆のおかげだよ?」





皆でガヤガヤ盛り上がる。
これこそ、醍醐味だよね。


ほほえましく見守ってたら、携帯が鳴る。



―pipipi


チラリとディスプレイを見れば、レオン・三島の文字が浮かんでいる。



「あー、ごめん!ちょっと電話してくる!」



ぱっ!と立ち上がり、通話ボタンを押せば…聞こえてくる声。





『やぁ、少々時間は大丈夫かね?』

「はい、ですが友人といるので手短に。」

『そうか…では単刀直入に言おう…。これより、大統領より緊急声明がフロンティア全都に流れる。』

「…え」

『内容だが、あの生き物…バジュラ襲撃の件だ。』

「…」

『もうまもなくだ。ナマエ少佐は軍に関与している人間である以上、その目にキチンと焼きつけたまえ。また、声明終了後至急大統領府まで来るように。以上だ。』






―ブツリ
強制的に切られた電話…。
それは、私に拒否権はないということを意味している。





図ったかのようなタイミングで緊急声明が流れ出した。
電話をしまい、みんなのもとへと歩いていく。







フロンティアのみなさん ハワード・グラスです。
今日は、みなさんに重大なお知らせがあります。

ご覧ください。



―ディスプレイ一面に映るのは…バジュラ。



見覚えのある方もいらっしゃるでしょう。
そう。
これは先日我がフロンティアを襲った生体兵器です。

我々はこの物体を『バジュラ』と呼称することにいたしました。
そしてバジュラによって、わが同胞であるマクロスギャラクシーが大規模な攻撃を受けたのです。






この事態に伴い、ギャラクシーを救うためまた、フロンティアを守るため、ここに非常事態宣言を発令いたします。







―SMSも、特例B項が発令される。
戦いになる…嫌なのに。バジュラとは戦いたくないのに…。




「ねぇミシェル。」

「ん…?どした?」

「大統領府からの呼びだしかかっちゃった。ごめん、後はよろしくね?」




―ポンポンと頭をなでるミシェルの手。



「あぁ…帰ってくるの待ってるからな?」

「うん…じゃあ」



皆に気づかれないようにシルバームーンを後にする。

私は自分の中にある、戦いたくない…そんな気持ちを押し殺し、大統領府へと向かった。


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