マクロス長編 | ナノ


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「彼女へのプレゼントかい?」

「あれ…それシェリルの…?」



アルトがマジマジと見つめているイヤリング。

紫色の石が揺れる。


「違うこれは…」

「隠すなって。いやぁー、御見それしましたよアルト先生。まさか、あのシェリルとデートとは。

スナイパーの目は誤魔化せないぜ?」

「くっ…」

「…」




「言っとくが、あれは一方的に振り回されただけで、別にデートでも何でもない」

「キスまでされたのに?」


「んなっ?!」



その二人から離れるように、ルカの隣に向かった時、教室の入り口に男の子がやってきた。


「ナマエー!ちょっと、呼んでるよー?」

「あ、うん。今いく―!」





パタパタと小走りするナマエを見れば、入り口には俺の知らない男がいた。



「彼女であるナマエをほっといて、よくそんな事できるよなぁーアルト姫」

「べっ、別にそういう訳じゃ…!」

「お前は知らないかもしれないけど…ナマエは美星学園のアイドル的存在なんだぜ?ミスマクロスに出場してから、人気にさらに火がついた。」

「俺には関係ない。」

「ほっほー…今の呼びだし見ても…か?」

「…っ!!」







「ただいまー!」

「ちょっとナマエ、どうだったのよ??!」

「どうって?」

「こ・く・は・くっ!!」

「え…?だって私、彼氏いるし…」

「ふぅーん…今の子、美星でも超イケメンって話題の彼でしょ?!」




俺は決して盗み聞きしているわけじゃない。
聞こえてくるだけなんだ。
そう、意図的ではなく…。




「っ…」

「良いから答えろ、この色男!」





二人が仲良く取っ組み合っているのが見える。
ルカもいるし、大丈夫でしょ…。

それより、ミスマクロス以降…本当に男の子からの告白が増えた…気がする。
ソラネの活動はばれてないから…心配はないんだけど…。
ちょっとさすがに疲れちゃった…。

アルトは…あんなだし…。

私ってアルトの彼女なんだよね…?
告白してくる男の子も、口ぐちに『俺なら放っておかないよ』って…私は迷い犬ですか…。




バタバタと足音が近づくと、聞こえたのはナナセの声。



「みんな!大変です!ランカさんが…っ!!」









「「「え」」」


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