2ボンっ!という音に続き、
風鳴りする空気。
燐の耳は尖り、
爪は鋭く伸び、
歯は尖っていて人間のそれではない。
「うぅおおああああああ!!!!」
ギャァアアァァアアアァァ
引き裂かれたゲヘナゲート。
刀を鞘におさめた燐に残されていたのは、
神父の死。
横たわる神父。
「しん…ぷ…」
----ネクタイを結んでくれた親父…。
くそっ
…くそぉっ!
「父さんっ…!!」
「…燐っ…。」
後ろから、燐をそっと抱きしめる。
あなたがその罪を背負うのなら、すこしだけ私に分けてください。
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