2たまらず二人に駆け寄る。
「第三者の私が口をはさんでいい問題じゃないのは分かってる。
でもね、燐。
言っていいことといけない事があるよ…!!」
涙が頬を伝う。
分かって、燐。
違うんだよ、神父はそんなこと思ってないよ!って。
「ありがとな、名前ちゃん。悪いが燐…言い争ってるヒマはない。
大人しく言うことを聞け!!」
「…っ…解った。」
「…!!」
神父がハッとした瞬間だった。
「しん…ぷ、ねぇ、神父!!」
やばい。
なんとなくわかる。
神父がおかしい…!!
「…!!ぐむ」
胸を押さえ、苦しみだした神父。
「ちょ!ねぇ!!神父!!!」
慌てて近寄り、神父に返事を乞う。
「!?…なんだよ」
「燐!ねぇ燐!どうしよう!!」
燐に駆け寄り助けを求める。
「あ…しまった!
俺としたことが……!」
目を伏せ、意を決した様子の神父。
「…なぁ、どうしたんだよ…」
「名前ちゃんを連れて行け!!!そのまま…早く俺から離れろ!!!」
言い終わると同時にぐらつく神父の身体。
「おい!?」
倒れる前に駆け寄り、神父の身体を支えた燐に…
動き出した歯車は無常にも幸せを奪う音を立てる。
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