青エク長編 | ナノ

2
bookmark


たまらず二人に駆け寄る。



「第三者の私が口をはさんでいい問題じゃないのは分かってる。
でもね、燐。
言っていいことといけない事があるよ…!!」


涙が頬を伝う。
分かって、燐。

違うんだよ、神父はそんなこと思ってないよ!って。



「ありがとな、名前ちゃん。悪いが燐…言い争ってるヒマはない。

大人しく言うことを聞け!!」



「…っ…解った。」




「…!!」

神父がハッとした瞬間だった。

「しん…ぷ、ねぇ、神父!!」


やばい。
なんとなくわかる。
神父がおかしい…!!



「…!!ぐむ」


胸を押さえ、苦しみだした神父。


「ちょ!ねぇ!!神父!!!」


慌てて近寄り、神父に返事を乞う。


「!?…なんだよ」

「燐!ねぇ燐!どうしよう!!」


燐に駆け寄り助けを求める。




「あ…しまった!
俺としたことが……!」



目を伏せ、意を決した様子の神父。


「…なぁ、どうしたんだよ…」



「名前ちゃんを連れて行け!!!そのまま…早く俺から離れろ!!!」


言い終わると同時にぐらつく神父の身体。


「おい!?」


倒れる前に駆け寄り、神父の身体を支えた燐に…
動き出した歯車は無常にも幸せを奪う音を立てる。


prev|next

[戻る]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -