青エク長編 | ナノ

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「お前たちは二卵性双生児だ。雪男は未熟児で身体が弱く力を許容できなかった。炎-チカラ-はお前だけが継いだんだ。」


燐は言葉を失った。
動揺を隠せないでいる燐。



兄だけに継がれた忌々しいチカラ。

神父に言われた言葉が脳内をよぎった。





-------「怖いか?」
わたしは
「燐の事、怖くないよ。」---------




「…。そ…そんな話…今更どうやって…どうして黙ってたよ!」

「…お前を普通の“人”として育てたかった。
   ・・・・・・
お前が人である限り俺が育てる条件でな。」

「…面接はどうすんだ!働けっつたくせに人間じゃなくなったら…どっかいけって言うのかよ!!」

「そうじゃない!お前を守るためだ…!!」

「守る…?!結局放り投げたんだろ!綺麗事言うな!!
は…どうせ他人だもんな…。
おれは雪男と違って問題ばっかでずっともて余してきたし…。
親子ごっこなんてもうやってらんねぇんだろ。

正直に言えよ!

二度と親父ぶんな!!」





振りあげられた神父の掌は

パン

燐の頬に…。



「ぁっ…。」


痛いのは殴られた燐だけ?

…違う、痛いよ。
神父は心が痛いよ…。


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