青エク長編 | ナノ

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私の名前は藤本だ。
藤本神父って呼んでくれ。

名前ちゃん。


早々で悪いんだが、
昔話をさせてくれ…。



俺には2人の息子がいてね。因みに双子。
今の君と同じ歳の子だ。
実子じゃなんだが、でも大切な、自慢の俺の子。

でもアイツらは、とても悲しい運命を背負っちまってるんだ…。


とくに、兄貴の方が…な。
ちぃとばかし運命が強く縛り付いちまってるんだ。







アイツらは…悪魔…いや、
魔人-サタン-と人間の子だ。





そう言い、俯神父は俯いていた顔をあげた。




「…でも、普通の人間なんでしょ?」

「ああ、そうだ。」





私はそれから、いろいろな話を聞いた。

「双子の息子」のこと「青い夜」のこと「悪魔」のこと。




「怖いか?」

「別に…はたからみたらきっと、次元越えちゃった私の方が異常だし…。」




二人で顔を合わせて、にへらっと笑いあう。


「だから、怖くなんてありません!」



藤本神父は嬉しそうに微笑んだ。




「そうか…。君には是非とも、二人の友達になってやって欲しいんだ」

「…え?」

「兄貴はスレちまって、カッとなりやすく一人ぼっち気味。弟は昔は泣き虫で兄貴の背ばかり追ってた。今は兄貴に内緒で祓魔師してる」




デコボコなんだよな…。
苦笑しながら言う藤本神父。

とてもあたたかい人。





「藤本神父の息子さんなら、きっと素敵な人でしょうね。こちらこそ、私でよければ…是非!!」



私、こちらに来て…
一人ぼっちだから。


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