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「これは・・・」
「子元さんと一緒に食べようと思って、作ってみました」
これで機嫌直して下さい―。
そう懇願すれば、嬉しそうに笑みを浮かべて。
蒸し器の蓋を取り、中身の肉まんを見つめる。
「どうぞ、召し上がれ」
昭君と元姫ちゃんも食べて頂戴、と声をかければ嬉しそうに食べ始めた。
さて、私も食べるとしますかね―。
ほかほか、とまだ湯気の立つ肉まんを手に取り、半分に割れば、美味しそうな匂いがふんわり、と漂った。
ふうふう冷ましつつ、一口食べれば―。
「うん、上出来」
司馬昭も元姫も「美味しい」と呟き、司馬師は黙々と食べ続けている。
それをみて、思わず笑みがこぼれてしまった。
「兄上。今度からは気をつけますんで。チャラにしてくれませんかね?」
「名無しの手作りが食べれたから、良しとしよう」
こうして、何とか兄弟喧嘩も収まった。
めでたし、めでたしかな―?
蒸篭も二つ空になったので、あと何個か蒸そうと思い、台所へと向かう。
そういえば、飲み物もあった方がいいと思い、ウーロン茶の用意もする。
「ウーロン茶も用意したよ」
「運びましょうか?」
「お願いしてもいいかしら?」
元姫ちゃんがわざわざ来てくれて、ウーロン茶を運んでくれた。
名無しはまた自分が座っていた椅子に戻ると、司馬師達に声をかける。
「たくさんあるから、どんどん食べてね」
「「いただきます」」
二人して声を揃えてそう言うものだから、思わず名無しは笑ってしまった。
司馬家は今日も平和です―。
終
――――――
司馬家の食卓を現代パロで妄想。
なかなか書いてて楽しかったw
司馬師の肉まん好きは、ゲームから引用。
あれにはとことん笑いましたとも。
(2013/12/21)
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