「この間、フェン友に耐火武器の事を教えてもらってよ」


その武器を作るのに必要なものが、狩りに行くものの鱗なのだとか。
タコに鱗があるというのも不思議な話だが、ここはファンタジーの世界。
ゆえに何でもありという訳なのだろう。


「おっ、武器がグレードアップしたんだな」

「うん。この間、プレイした時に作ったんだ」


ジョーは、持っている武器をジェットに見せてあげた。
クエストをクリアしてゲットした素材で作った、新しい剣である。
クエストは色々なものがあって、自分にあったものを選べる事が出来るので楽しい。

初めたばかりの時は、ズーズン平原という場所に籠もっていた。

そこは初心者にお勧めのコースで、出没するモンスターもある程度弱いものばかり。
ただ、極まれにイベントで上級モンスターが現れることがある。
ジョーも何度かそのモンスターとご対面したことがあった。


「ところで、コルルオクトパスは何処のステージなんだい?」

「ナッケラー海域だとよ。タコのくせに毒を持ってるらしいぜ」

「そうなんだ。僕の装備は今、毒耐性付いてるから平気」

「ちぇっ、いいなあ。万能薬持ってくか」


準備が終わり、二人はクエストのステージであるナッケラー海域へと向かった。






海域には、平原と違って上級者の影が多かった。

剣士や騎士はもちろんのこと、魔法使いや魔女、魔導師もいた。
この仮想空間では、世界中の人々が遊んでいる。
そう思うと、世界は確かに繋がっているようだ。


「よー、ジェイドじゃないか!」


海域を探索していると、ある人物に声をかけられた。
その人は、紫色の衣装を身に纏い、大きな帽子を被った魔法使いだった。
知り合いなのかと聞けば、フェン友の一人らしい。

ジェットよりもやり込んでいる為、レベルは高い。


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テーマ「人外ファンタジー」
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