はじめまして、



とりあえず教室に向かう。
1年A組は西棟の3階の1番西階段に近い方らしい。

この学園の校舎は2つあってその間に特別棟がある。
2つの校舎は教室しかない。
2つとも作りは同じで、3階建ての上からA組B組C組、F組E組D組になっている。
西棟にはA、B、C組が、東棟にはD、E、F組がいる。
更に言えば、どちらの校舎にも3階に視聴覚室、2階に職員室、1階に保健室があるらしい。

だから普通保健室って学校に1個じゃね?とかいう疑問はもうスルーした。
更に視聴覚室はもう使われてなくて授業をサボるのにちょうどいいらしい。
でも、俺のクラスがある西棟の3階は各学年のA組が集まってるってことだから…すなわちバリタチの巣窟…!
チワワには嬉しいだろうけど俺は勘弁して欲しい…!
まぁ、俺のケツを狙う輩なんてそうそう居ないだろうがな!



西口玄関を入って3階まで階段を登ると、問題の俺のクラス1年A組はあった。
教室のドアを開け、凉が入る。

「あー、凉ちゃんおはよー」
「はよー」

明るめの間延びした声が凉に掛けられる。
俺はと言うと情けないけれど凉の後ろに隠れるようにして入室した。
ちらっと凉からはみ出して教室の中を窺うと、とりあえずイケメンばっかいました。
…イケメン爆発しろ。

「つかさー、凉ちゃん日向菜月って子知ってる?」

!?
ここで何で俺の名前が!?

そんな俺の心情を知ってか知らんか、凉は至って普通に答える。

「ん、知ってるけどどうかした?」
「まじで!?」
「それがどうした」
「いや、席順に書いてあった名前が可愛いし、それに外部生っしょ?純真無垢な可愛い子を食べれるんだよ?楽しそうじゃん」

そう言いながら目を細める彼に、背筋がぞくりと震える。
残念ながらその日向菜月は日向ただの平凡男子なんだからね!!!!!
…自分のテンションにヒいた。

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