「因みにな、美形には近づかない方がいーよ」
「ん、なんで」
「うちの学校美形には10割の確率で親衛隊がいるから」
「まじか」
つか10割って絶対じゃねぇか。
「近付いたらどーなんの」
「良くて罵倒。悪くてリンチ。超悪くて強姦。」
「…わっつ?」
え、何それ超怖い。
ってか、ってか強姦って男子校だよね、ここ。
「ほら、全寮制でこんだけ閉鎖的だと性的な興味や興奮のベクトルが同性に向くわけ。」
「エスパー凉ぱねぇ」
「平凡な顔に出てる」
「…なにそれ酷い」
「でも、事実だろ」
「…否定出来ないのが悔しい」
くそう自分が美形だからって…!!
………美形?
ある考えに辿り着いた俺は勢いよく顔をあげる。
「もしかして凉「うん、親衛隊持ち」
「そうなんですか、柴田君、それではさようなら」
初っぱなからあぶねぇじゃねぇか俺の平凡学園生活。
「逃がさねぇよ、マイハニー」
「あら、いやだわ。こんな所でマイダーリン」
がっしり捕まれた左腕。
つか凉の顔は笑ってるけど目が笑ってないのが超怖い。
地味に全力で抵抗して足踏んづけてたら左腕痺れてきた。
これはやばい。
「観念しなよ、つーか俺の親衛隊そんな過激派いないし」
「なら、安心?」
「悪くて強姦未遂だから心配すんな」
「ごきげんよう、柴田君」
「だから逃がさないって」
首をホールドされる。
地味に絞まってる。
凉さん、イイ笑顔ですが俺の意識がブラックアウトしそうです。
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