「悠斗」
救世主様は悠斗と言うらしい。
明るい茶色のふわふわした髪にフレームの太い眼鏡。
適度に崩された制服。
そしてイケメン。
この学園イケメン多すぎだろ。
今の自分の状況を忘れて突っ込んだ。
「先輩、いい加減にしてくださいよ、また俺の仕事増えるじゃないっスか。ていうか会長のクセに仕事増やさないでください」
「っち、めんどくせーのが来やがった。」
「めんどくせーのならもう一人居ますよ」
そう言いながら後ろを振り向く救世主様(仮)。
救世主様(仮)の視線の先には真っ黒な髪の真面目そうな先輩(これまたイケメン)がいた。
凛とした雰囲気を身に纏い、見るものを威圧するような存在感。
この先輩も人気があるんだろうな、ふと思った。
「高瀬、何をしている」
視線は般若先輩の方に向いていて、高瀬先輩なんだと間抜けにも考えていた。
っていうか救世主様もとい悠斗さんが会長って言ってたけど会長ってもしかして生徒会長か。
強姦魔(未遂)が生徒会長とかこの学校終ってんなー、など他人事の様にトリップしていたら救世主様2号と目がバッチリ合った。
「…大丈夫か」
やだ、キュンときた。(笑うとこね)
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