「あ゛ぁ?」
声に出てたようで地を這うような低い声で凄まれる。
それでも目の前にいる奴はイケメンだ…美形率高ぇなこの学校。
「お前もっかい言ってみろよ?」
何コイツ柄悪い!
て言うか顔がもろ般若だよ…こえぇ…。
「この俺様が抱いてやるって言ってんのに何が不満なんだよ?」
え、なにこいつどんだけ自意識過剰な訳?
つーか俺様とか…まじねーわ、引く。
確かにイケメンだけど。
紛うことなきイケメンだけど。
ちょっと美形だからって調子乗ってんじゃねーよ!
俺の中でも何かが爆発した。
「お言葉ですが先輩、俺はネコじゃありません。その前に男に掘られる趣味はありません。先輩みたいな方ならいくらでも抱いて欲しいって子がいるでしょう?それも俺なんかより美人で可愛いのが一杯。だからそっちに声をかける方が俺を落とすより断然早いですよ?それでは失礼します、センパイ?」
最後のセンパイは揶揄するように一息に言い切ると俺は視聴覚室から出た。
否、出ようとした。
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