My younger brother | ナノ





My+Vitamin (2/5)
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「助けてえええ!!」

「だーっ!もーうるせーよバカ里奈!黙って寝てろ!」

「…わぁあん!!怒るなぁあ!!」

「ちょっ…泣くなよ!おい!……おっ前…昔っから熱出したら愚図るのいー加減やめろよな!!」

「うぅ…っ…」




季節の変わり目。

すっごく辛いはやり風邪にまんまとやられた私は、
現在弟の赤也につきっきりで看病してもらっているところだった。





「赤也ポカリ〜…」

「へいへい…あ、熱さま替えんぞ。あと汗かいたろ?上の服だけ取り替えとけ」

「ん…」




そう言って片手でコップにポカリを注ぎ、
もう片方の手で箱から新しい冷却シートを取り出す赤也。

この弟、口調は生意気だけど、実は結構手際が良かったりする。

やっぱり部活でのチームワークがプラスになってるのかな。
怪我の手当ても自分達でするんだもんね…

って言っても、チーム内で熱出した人の面倒まで見ることあるの?





「赤也ってテニス部所属はしてるものの実はマネージャー…とかじゃないよね?」

「なっ…だから違うっつーの!前も言ったけど俺は立海大附属の2年生エース!次期部長ーっ!!」

「あーハイハイごめんごめん。弱った体に響くからあんま叫ばないでねー」

「こんの…」




怒りを噛み殺して無理やり引きつった笑顔を作り、
それ以上つっかかって来ないところは手加減をしているかららしい。

からかってもすぐ終わってしまうのは、
しんどい体のわりになんだかつまらなかった。









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