7月7日 (2/2)
「これ、私がヒール履いてたら傘持つの私だよね」
「うるせーよ!俺の前でヒールなんか履くな!少なくとも、あと3ヶ月は…」
「結構リアルだな数字が」
歩きながら、今2人でしてる相合傘にまつわる話。
3ヶ月で身長差2センチを10センチとかに?
ホント、やれるもんならやってみろって感じ。
私は別に彼氏の方が背低いのなんて気にしないけど…
ブン太プライド高いからなぁー。
なんてそんなこんなで着きました、丸井家。
「お邪魔しまーす…」
「おう!ちなみに今家に誰もいねーから」
「…え!?弟くんたちは!?」
「友達んとこ遊びに行ってる。ま、ってことでシクヨロー」
「……」
どうしよう急に緊張してきた…
私今日変な組み合わせの下着とかじゃないよね?
…ってそうじゃなくて!
深読みしすぎて変態みたい私!!
「はいぃーじゃあどれでも好きなケーキ選べよ!いっただっきまーす!!」
「……まーす…」
「…ん?どうした?急に大人しくなって……あ」
「!」
しまった。
私が気にしてる内容感づかれた。
「大丈夫だって。別に何もしねーよキス以外は…多分」
「ちょ…」
綺麗な顔がちょっと残念な感じにニヤけていた。
…信用出来なさすぎて笑える。
まあいっか、もう。
「…織り姫と彦星がこの世で1番の遠恋カップルならさ」
「ひゃ…っ」
そして彼は突然そう言って、
「俺らはあいつらの分、もっと近くで"恋"してるべきじゃね?」
私の腰と背中に手を回し、ケーキの香り漂う甘い甘いキスをした。
*
目を閉じてブン太の優しい愛を感じながら、
つまりちょーぜつ"近距離恋愛"しながら。
私はさっきの会話を思い出す。
"ブン太の願い事は何?"
"俺?…特にねーな…つか、もう今叶ってんだよ"
"え!なになに?"
愛しくて、本当に愛しくて…
"大好きな亜希がずっと俺のそばにいますように、ってな"
心から私、あなたに恋してる。
〜END〜
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