「はっきり言おう。僕達は雑魚だ。」
「ひでぇ。」
「だけど否定できない。」



●雑魚忍者




只今アカデミー卒業後初の実技演習中。
課題は担当上忍の腰からぶら下がっている紐(二本)を奪うこと。
自分の実力をよーく分かっている私達三人は、開始の合図と共にダッシュで身を隠し作戦会議を始めたのだ。

「つーかあのオッサン『これが本当の下忍認定試験だ。』とか言ってたじゃん?紐二本しかないってどういうことだよ。」

そう言いながら石をほじくっているのは、チームメイトの神代ハツ。
毎日髪型が変わることに定評がある男子である。
ちなみに今日は紫のロン毛だ。

「普通に考えたら一人はアカデミーに逆戻りってことなんだろうけど、」

そう言ったのはさっき私達を雑魚と称した真中コウキ君。
こうやって真正面から見ると結構なイケメンなのに、アカデミーではサスケ君の人気に押されてあまり目立たない系男子だった。

「仮に僕達が各々で向かって行ったとして、あのオッサンに勝てると思うかい?」
「無理。」
「絶対無理でしょ。」
「だろ?」

だから、と彼は地面に人型を三個描いていく。

「協力して、紐を奪おう。」
「だね。」
「よし、頑張ろーぜ、#名前1#。」

ハツ君が笑みを浮かべて私の肩を叩いた。

あ、そうそう。
私の名前は#名字1##名前1#。
自他共に認める幽霊女です。














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