「よかったな。でも俺北条が初めて振られるとこちょっと見たかった」
「「「「は?」」」」
初めて俺と先輩達の声が重なった。
「だってお前、中学のときからめっちゃモテてんじゃん。俺の中学の先輩とも付き合ってただろ?誰だったけ?」
「ちょ、お前急に何言い出してんの?」
「あ、そうだ。加藤先輩だ。ほら先輩、こいつですよ。加藤先輩と付き合いだしてすぐ振ったの」
「はぁ!?まじで?」
「学校近かったから結構俺らの学年じゃ有名ですよ。加藤先輩に彼氏出来たと思ったら大学生位の人とデートしてるの見つかって別れた奴って」
え、笠原って実は俺のこと嫌い?
「おい北条、本当にお前なの?」
先輩がなんか凄い目で俺のことを見てくるけど誤解だ。いや、付き合ってたのは本当だけど別れたのは別の理由であってですね
「中学生の癖に先輩ばっかり落として行くから年上キラーって呼ばれてたし」
いや、ちゃんと(?)同級生とも付き合ってたし・・・
「北条、やっぱ応援するのやめた」
「なんだよ、モテる奴には手貸さねえ」
「ええええええ!!助けてくださいよ!マジで!お願いしますってええええ!」
俺は本気で悪魔に嫌われてるらしい。
その後俺は先輩がどん引きするほどの土下座をして何とか先輩方の協力を得た。
笠原は爆笑しながら結局大学生とのデート疑惑は向こうの勘違いだったことを先輩に教えた。なにこいつ、こわい。まじ悪魔。