DC | ナノ
QLOOKアクセス解析

03
部活に顔を出すと顧問から大いに歓迎された。
そして何故か練習に参加させられている。
「おい、笠原てめー騙したな。」

「ははっだって普通に言っても来ねえだろ?部活にさえ連れて来ればこっちのもんだ。」

どうしてこうも強引な奴ばかりなんだ。そして俺はどうしてこうも流され易いんだ。


結局最後までやってしまった。久々で結構汗かいたから喉が渇いたけど飲み物なんか持っていないので水道に向かう。
よっぽど喉が渇いてたのか水道水でも美味しく感じる。ついでに顔も洗うと熱っていた顔が冷やされて気持ち良い。そしてさっぱりして顔を上げて気付いた。

「タオル無い…」

どうすんのこれ。体操着で拭く?でも体操着って汗まみれだ。いやでも顔濡れっぱなしはキツイし。

「はい。良かったらこれ使って。」

突然差し出されたタオルを受け取って相手の顔を見ると、確か武道場にいた人。

「え、あ、ありがとう…ございます。えっと…」

「空手部の毛利蘭。君、剣道部の一年生よね?」

そうだ空手部だ。この間は剣道部だけだったけど今日は合同の練習で、

「は、はい。北条拓真です。あの、これ、洗って返します。」

組織にいるほとんどの人は柔道とか武術的なものが出来るけど空手は居なくて、

「そう?じゃあ今度部活が合同の時に返してもらえる?」

だから型とかも初めて見て綺麗だなって思ってて、

「わ、分かりました。」

その人が今此処に居て、

「じゃあ剣道部頑張ってね!」

どうしよ、なんか凄い緊張してる。

「ありがとうございます…」


俺は帰って行く毛利先輩の方を向いてずっと突っ立てた。


「おい北条!帰んねえの?」

「なあ笠原、俺剣道部入るわ」





はじめての温度

(嬉しいけど何で急に?)
(良いだろ別に)


7/37
<<

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -