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双子はマルフォイに飛びかかろうとして、それを食い止めるためにフリントが急いでマルフォイの前に立ちはだかった。
アリシアは「よくもそんなことを!」と金切り声をあげている。
そんな中ロンがローブに手を突っ込むとポケットから杖を出して叫んだ。
「マルフォイ、思い知れ!」
バーンという大きな音が競技場にこだまし、緑の閃光が、ロンの杖先ではなく反対側から飛び出し、ロンの胃のあたりに当たった。ロンはよろめいて芝生の上に尻餅をついた。
!?
どういうこと?
え、何その杖。テープで止めてある…
てゆうか魔法界にテープが有ったのか!いつもレパロするから知らなかった。
駄目だ。意味が分からなさ過ぎて頭が混乱してる。
「ロン!ロン!大丈夫?」
ハーマイオニーが悲鳴をあげている。
ロンは口を開いたが、言葉が出てこない。
かわりにとてつもないゲップが一発と、ナメクジが数匹ボタボタと膝にこぼれ落ちた。
うわ…
言っちゃ悪いが気持ち悪…
あれドラコにかけるつもりだったのか。ルシウスさんが飛んできそうだ。
でもこれはやばいっていうか可哀相だ。
早く医務室にでも連れて行った方が良いんじゃないの…?
流石に心配になって周囲を見た。
するとスリザリン・チームはその様子に笑い転げだしてフリントなんかは新品の箒にすがって腹をよじって笑い、マルフォイはニンバスを地面に放ったまま四つん這いになり、拳で地面を叩きながら笑っていた。
その姿にすっと何かがが冷えていく気がした。
グリフィンドールの仲間は、ヌルヌル光るナメクジを次々と吐き出しているロンを心配して彼の周りに集まったが実の兄でさえロンに触れたくは無いようだ。
「ハグリットのところに連れて行こう。一番近いし」
ハリーがハーマイオニーに呼びかけるとハーマイオニーは勇敢にも頷き、二人でロンの両側から腕を掴んで助け起こした。
グラウンドを出て行こうとする三人に纏わりついてカメラを構えた少年をハリーが叱りつけ、ハーマイオニーと一緒に森の方へ向かって行った。
ドラコ達はまだ笑っている。
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