ハリポタ(長編) | ナノ
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「ルシウスさん、此処、教えていただけませんか?」
「ああ、何処だ?」

あれから一ヶ月経ったがルシウスさんとウィーズリー氏の喧嘩が記事に載ることも無かったのでジョージ・ウィーズリーはネガをどこかに流したりはしていないのだろうと思う。まあ幾らルシウスさんのイメージを下げられるとはいえ、自分の父親の不祥事を世間に広めたくは無いだろう。
特に心配することも無く、穏やかな日々を送っていた。





そして今日は新学期だ。
駅には発車の二十分前には着いて、ルシウスさんとナルシッサさんに別れを告げた。

「ナルシッサさん、行って来ます」
「ええ、レミ気をつけてね」
「はい」

ナルシッサさんはそういって私を抱きしめた。
とは言え学校に行くなんて毎年のことをあまり心配はしていない。

「ルシウスさんも、行って来ます」
「ああ」

何故かルシウスさんは険しい顔をして言った。駅にはマグルが多いからだろうか。
それにしても険しい顔をしている気がする……

「ルシウスさん?何があるんですか?」
「っ!」

驚いて私を見るルシウスさんに逆に私が驚いた。
え、何ですか?
本当になんかあるんですか?

「いや、お前には何も無いだろう。気にすることは無い」

私には…?
どういうこと?
よく分からないまま頷きドラコと共に汽車に乗る。

「ドラコ、私は約束があるから向こうに行くけどあなたはどうする?」
「そうか、なら僕はこいつ等とあっちのコンパートメントに行って来るよ」

友人が居ると思われるコンパートメントに向かう途中、汽車の窓からルシウスさんとナルシッサさんが帰る背中を見送る。
そういえば、いつもは家で見送ってくれるドビーの姿が無かったけど如何したのかしら?









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