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女子トイレは私が泣く所、私の弱い所を人に見られない為の場所でもあった。
"汚れた血"
マルフォイの奴に言われたことなんて気にしないのが1番に決まっているけどその言葉は私の胸に深く突き刺さる。
魔法使いの家の生まれってだけで自分は純血だって威張って私は"汚れている"なんて言われるのは凄く悔しい。
私はマルフォイよりもずっと成績が良い。これは私が努力してきた証。
いくら厭味を言われたって、私は毎日毎日勉強していたのはただ勉強が好きなだけじゃない。
急にほうり込まれた魔法の世界はとても興味深くて面白い世界だけど魔法に縁の無かった私には理解できないことがとても多くて、いつもこの世界に置いてきぼりにされない為に必死。だから周りが呆れる程に勉強することでどうにか私はこの世界に立っていた。
それなのに、いえ、だからこそ魔法使いの生まれで無いことで馬鹿にされ、蔑まれるのは凄くつらい。
私がどんなに努力しても私がマグル生まれなことは変わらない。
結局いくら頑張った所で何の努力もしないでいい純血魔族に私は貶められ続けるなんてこんな酷いことはないじゃない!
「ホント、ヒドイわよねぇ?みんな"マグル生まれ、マグル生まれ"って私達のこと魔法使いじゃあないみたいに言うわ。更には汚れた血!みぃんな汚いものを見るように私達のことを見るの」
一人で泣いていると歎きのマートルが水道管を通ってからかいにやって来る。ここは人には見られないけど陰気な幽霊がからかいにくる。
幽霊にまで馬鹿にされるなんて!
とうとう堪えていた最後の扉まで壊れてしまって更に涙が溢れて来そうになるのを必死で押さえ込んでいると足音が聞こえて来た。
「なによ、あなたも私のこと馬鹿にしに来たのね!?」
マートルが足跡の主を罵るのを聞いていると足音の主が私のいる個室のドアをノックした。
「ミス・グレンジャー?」
扉を開けるとそこにはスリザリンの女王――レミ・ブラックがいた。
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