タイバニ | ナノ
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novel
「いやいや驚いたよ。あの可愛かった男の子がこんなにも男前になって!」
「えっと、」
「そうなんです。長いこと一緒にいる私も驚いていますの」

人見知りな僕を放ってキャッキャと盛り上がるマネージャーとタイタンインダストリー広報部の人。(いや、広報部の人は男の人だからキャッキャはおかしいかも。)久しぶりに仕事だと呼び出されて連れて行かれたのは昔からCMに出続けている会社だった。昔はよくそのCMがテレビに出ていたから恥ずかしかったけど今はブルーローズが出ているのでもう関係ないと思っていた。

「じゃあ今から撮るのCMの話なんだけれど、」
「はあ、」
「予定ではお父さんの仕事編、重機のミニカーで遊ぶ編、社会科見学編で終わる筈だったんだけどね」

あ、やっぱり

「新しいブルーローズのCMにも出てもらおうかと思って」

どうしてだろう。それだけならこんなに打ち合わせっているものなのかなと首を傾げる僕を見て説明を続ける彼。

「ブルーローズの好感度もかなり良いけどやっぱりウチのCMって言ったら君なんだよね。今でも"あのCMはもう流さないのか"とか言われるし」

確かに僕自体もタイタンインダストリーのCMってイメージが強い。昔は初対面でもだいたいの人が"タイタンインダストリーの子だ"って僕のことを知っていた。

「だから5年後にタイタンインダストリーに入社編を撮るつもりで"実はこのCMにも!"って感じでブルーローズのCMにも出て欲しいんだ」



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