鳥籠の中
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※3がベース。ねたばれ?注意
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青い空も知らないわ。飛び立つなんて考えてもないの。あの光はここも照らしてくれてるけれど。自由ってなんだったのかしら。
「やぁ……まぶしい……」
朝焼けはきらいよ。どうして、頭が痛いの。もう辛い思いはしたくないのに。辛い思い？　何をしたの、されたの。だめ、思い出せない、思い出したくない。でも、市、泣かないよ。だって、……さまとの約束だもの。
「お市ちゃん？」
「誰もいない……。にいさまも、蘭丸も、……さまも……」
「落ち着いて、落ち着いて、ね？」

白い鳥の子が、手を伸ばしてくれた。そっと何かに包まれる感覚は、あたたかくて心地好い。こんなことが前にもあった。そうだ、……さまの手は、あたたかかったの。