魔法仕掛けのアナログ時計




ほら、あの時計で、三時になるまでな。そういう条件での遊びだったのだ。しかし、思わぬ落とし穴が待っていた。
「政宗殿……、よろしいか?」
「ん?」
下ろしてはいただけないだろうか。現在の幸村の格好はというと、胡座をかいた政宗の上で後ろから抱き締められていた。それだけならまだしも、髪を弄ったり、ときおり耳や肩口で遊ばれるのだ。幸村は羞恥やその他いろいろ(彼の性格的に、言えない)で困っていた。さらに言うと、政宗が最初に指定した時計がひどい。針が、まったく、動いていない。つまり、そう、壊れているではないか!
「まだ三時になってないだろ」
「し、しかし、あの時計、止まっていて……」
「聞こえない」
卑怯だ。そんなの、卑怯だ。そのうち、時間を気にする余裕もなくなった。幸村は力が抜けて、自然と後ろの政宗にもたれつつあった。あの時計の三時、イコール、政宗の気が済むまで、ということだ。あぁ、帰ったら佐助に叱られるのだろうな。別段、幸村はこの時間が嫌いなわけでもなかった。




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藍日
やっとこさ、らぶらぶ伊真ですよ!





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