一次創作
ブログ投稿派生

(2010/10/16)

なうの、140字ノベルから派生。




「失敗は成功のもと!」
だから気に病むようなことは何もない。そう彼女は言うけれど、どうしても、うじうじと考えてしまう。それが僕の性格なのだ。
「反省するのもいいけれど、まぁ、手短にしてさ、一緒に遊ぼうよ」
僕も彼女みたいに前向きに生きてみたい。言葉だけなら、こんなにも簡単なのに。
砂場で、僕らは小さな山を作った。てっぺんに落ちていた木の枝を差す。いわゆる、山崩しの遊びだ。じゃんけんで順番を決める。たった二人の山崩し。順番もあまり関係ないかもしれない。それでもいいのだ。結局、枝を倒したのは僕だ。彼女は楽しそうに笑いつつ、常に僕を気にかけていた。まだ気がつかなかったけれど、僕はいつも彼女を困らせていたのだ。

あれからずいぶんと長い時間が経ってしまった。相変わらず、僕の性格は変わっていない。彼女との関係は、大きく変わった。彼女はずっと僕のそばにいてくれた。そのぶん、余計に、彼女を疲れさせてしまった。もうそろそろ、僕が頑張らないといけない頃合いだ。
ぐっと背伸びをして、僕は立ち上がる。そして彼女の手をとった。彼女は少し驚いた顔をした。あまり見ない顔で、可愛らしかった。
「遊びにいこう」
どこか遠くへ、僕が彼女を連れていってあげよう。二人でいい思い出を作るのだ。





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