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だから、これから迎えに行くんだよ

(2010/10/15)

(家三.現代)


電波越しの声が、もどかしい。できれば直接聞きたいものだ。あまりわがままは言いたくないのだけれど。

「寂しくなかったか」
そう問われて、簡単にうん、と言える性格ではない。そんなわけがあるか、とついつい刺のある返事をしてしまうのだ。しかし相手はそんな彼のことを理解していて、笑いながら、そうか、と返してきた。それに対して、なんだかいらいらとしてしまった。
「今から、そっちに行くから、安心していろ」
「何がだ」
「三成のことだからな、今も無理しているに違いない」
「貴様、私を馬鹿にしているのか」
「まさか」
ただ、可愛がっているだけだ。
「早く、会いたいな」
「私は貴様の顔などみたくもない」
「お前らしくて、安心するよ」
それじゃあ、そろそろだな。家康が、いかにも、楽しそうに、笑う。




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DOGOD69




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