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50-6題わ(ぼつ)

(2010/09/10)

(家三)




あれから幾多の星が流れた。数えきれないほどの朝を迎えた。そんな今でも、ワシはあのときあの瞬間を、けっして忘れない。

今日の弁当は伊達が作ってくれた。ずっと待っていただけ、楽しみは大きい。伊達のことだ、近い将来、主夫になっていたりしてな。もちろん、相手はあいつだ。主張の激しい家庭になりそうだな。笑えてきた。ワシもはやくそんな相手がほしくなる。
そろそろ三成も講義が終わる頃だ。図書館へ直行前に、迎えに行かなければ。下手したら、飯抜きで午後の講義に出るかもしれない。それじゃあ、刑部も、半兵衛も心配するだろうし。

「家康、」
三成は、珍しく、A楝の前で待っていてくれた。何かあったな、きっと。分かりやすいのだ、三成は。ここまで嘘が吐けない人間は、後にも先にも、三成しか知らないぞ。
「話がある」
「どうした」
「お前が、私の首を絞める、夢をみた」
言葉に困った。





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やめた。




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