一次創作
泣きぬ笑ひぬ
(2010/08/19)
小さなことに一喜一憂する、感情豊かな娘であった。可愛らしい娘であった。めまぐるしく変化する表情に、周りがついていけないほどだ。その無垢な少女が嫁入りすると聞いて、隣人や町の者共は慌てた。
「相手はどこの誰なんだい」
「教えとくれよ」
家に詰めかける人もいて、肉親の兄は慌てるばかりだった。
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泣いたり笑ったり
それだけ。
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