無双
続・ぴーちゃんの災難

(2010/05/27)

(諸司馬+曹丕、姜維)





諸葛亮と曹丕が互いに互いを罵りあい、いまだ諸葛亮に押し倒されたままの司馬懿は必死に口を押さえていた。分類すると、一応、修羅場、である。修羅場?
そこへ、まるでKYな来訪者が現れた。丁寧にノックをしてから入る辺り、きちんと教育されているようだ。教育した人? 諸葛亮だにゃん。
噂の脱ポニーテール、姜維登場。


「丞相、お迎えにあがりました!」
「空気を読みなさい、姜維。いまどきAKYは流行りません!」


KYやAKYに、流行り廃りなどない。なぜなら、あくまでも性質を指す言葉だからである。信憑性は、低い。
諸葛亮の台詞をわかりやすく訳するとこうなる。いいところだから邪魔をするな。


「しかし、丞相を連れ戻してこいと言われていまして」
「ちょうどいい。さっさとこの年齢詐欺軍師を連れて帰れ」
「姜維、空気を読みなさい」


諸葛亮、二度押し。しかし、当の姜維はまったく聞いていない。KYでもAKYでもなく、マイペースな姜維なのだ。
姜維には、諸葛亮がおとなしく下がらないのもわかっていたことである。
はい、ここで若き軍師の実力発揮。
姜維は諸葛亮の耳元で、しかし、堂々と、用意していた言葉を言った。


「月英殿が、お呼びです」


「すみません、司馬懿、ここは帰らせていただきます」
「あっさり引いてくれましたね。これも軍略です」
「いいから、さっさと帰れ、諸葛亮!」


諸葛亮が退いたすきに、曹丕は急いで司馬懿を匿うように抱きしめた。そっと衣服を正すあたり、紳士である。


「では、失礼しました」


名残惜しそうな諸葛亮を引っ張って、姜維が部屋を出ていく。最後まで礼儀正しい青年である。


「…………」
「……あとで塩を巻いといてやる」
「塩よりも、月英のダミー人形のほうが効果がありますよ、絶対」
「同意する」





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しまらない。

脳内の、無双関係図でした。




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