無双
星が仕事をボイコット

(2010/05/18)

(無双.周瑜と孫策.苦手な方は注意)





本日は晴天。それなのに屋敷に閉じ籠っているなど、もったいないと思うのだ。屋内でじっとしているより、外で動き回っていたい。孫伯符は、そういう男である。


「君が仕事を放棄したら駄目だろう」
「周瑜!」


草原に寝転がっていたところを、見つかってしまった。孫策はばつが悪いようで、周瑜から顔を反らした。


「まぁ、怒りはしないさ。これが君だからな」
「さすが周瑜。よくわかってくれてて、嬉しいぜ」
「ただし、あまり、皆に迷惑はかけるなよ。君は今、国の中心なんだ」


優しい、でもやっぱり手厳しい。反論の余地もなさそうで、孫策は笑って誤魔化した。それで許してしまう周瑜は、きっと優しい仁なのだ。
さて、戻ろう。孫策を促す周瑜は、いまだ寝転んだままの彼を起こそうとした。しかし、伸ばした手は、孫策に掴まれてしまった。
この顔は、この笑みは、何か企んでいるのだろう。


「なぁ、周瑜、このまま出掛けちゃおうぜ。せっかくの天気だ、もったいない」
「何を言っているんだ、まったく……」
「気にするなよ。権だって、陸遜だって、まぁ、頑張ってくれるだろ」


そういう問題でもないのだけれど。そのまま任せておいたら、あとで二人に文句を言われることは間違いない。
しかしである。周瑜は孫策にも一理あると思ったのだ。この頃は忙しく、なかなか二人でゆっくりする時間もとれなかった。ちょっとだけならいいかな、とは、魔が差してしまった様子である。普段の彼には珍しい行動であるが、せっかくの孫策の誘いを断るのも残念だ。
孫策としては、周瑜に休んでほしい、と思っていた。無理をして仕事をしてほしくなかった。時には休息も必要だ。だろう?
しようがないな、と周瑜も、孫策のように笑った。彼の手を取り歩き出した周瑜の足取りは、いつもよりも軽やかだった。
実を言ってしまえば、楽しんでいるのは、孫策よりも周瑜――かもしれない。






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title by 星霜

いまいち。気が向いたら、直したいな。

blなのかどうか、よくわからないのです。blだと言うならば、私は、瑜策、のつもりで書いたのだろうね。



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