蜀の和気藹々
桃園の義兄弟と孔明

(2010/05/01)

(蜀の和気藹々)





「なぁ、雲長の兄さん」
「どうした、翼徳」
「なぁんか、最近、玄徳の兄さんの顔、疲れてねーかい?」


関羽と張飛は、義兄である劉備の顔が、なにやらやつれていることに気がつきました。
劉備は蜀漢の君主ですので、仕事も大変で、疲れているのでしょう。二人はそういう予想をたてました。何はともあれ、劉備が疲れていることに、違いはありません。
疲れを癒すためにはどうしたらよいでしょうか。それはやっぱり……


「酒だな、うむ」
「ならば、今晩は、俺の邸で酒宴はどうだい」
「決まりだな。では、さっそく、兄者を誘いにいこうではないか」


ちなみに、張飛は、大の酒好きです。義兄弟三人の中で、一番酒を飲むのも張飛ですし、一番酒癖が悪いのも張飛です。もっぱら、最後にとばっちりを受けるのは劉備ですが、義弟に優しい劉備は、笑って許してくれます。


「兄さんー!」


二人は劉備のいる間の前で、立ち止まりました。中には先客――諸葛亮がいました。


「殿、今回の北伐、どうしますか? あの方々の間抜け面、すぐに拝ませてさしあげますよ!」
「……いや、別に、間抜け面には、興味ないけれどな」


「…………」


あぁ、義兄の疲労の原因は、諸葛亮なのか――
それを知って、諸葛亮に対する印象を改めようかと困惑する関羽と張飛でした。




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諸葛亮は、不思議系なんですよ。
そして、やっぱり、フィクションです。



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