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廃墟で叫ぶ
(2012/06/09)
真新しい軍服に着替えたフランスを見て、アメリカは一度ハンバーガーを口から退けた。ただし咀嚼は止めない。
「ゼッタイに、譲らない」
あそこはもともと、俺のものだった。だから俺がまた領有する。
フランスは静かだが激しい声で、強く宣言する。絶対に渡さない、逃がさない。
なぜそんなに執念を燃やすのか、アメリカにはいまいちわからなかった。理由は、どうでもよかった。おもしろそうだし、のってみよう、暇だし。フランスには悪いし、日本には軽蔑されるかもしれない。それくらい、アメリカはことを重くみていなかった。
ぼつ
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