その他
印象主義 1

(2011/12/31)




やり直してみるのも、悪くはないかな、と思った。家族に言えばすぐに反対される。だから秘密にして、昔のつてを頼って、無理を押し倒した。
普通の学校に入って勉強してみよう、と無謀な頼みを、昔の伯母は苦い顔をしながら引き受けてくれた。彼女はわたしを恐れているんだ。そんなに怯えなくてもいいのに、と思った。無理もない、とも思った。わたしと彼女では、違いすぎたのだ。
用意されたセーラー服に袖を通した。通うはずだった高校の制服も、似たようなセーラー服だった。その前に学園を退学させられて今に至るのだけれど。
「ありがとうございますね、伯母様」
「馴れ馴れしく話しかけないで。用が済んだならさっさと帰って」
嫌われてるなぁ、わたし。これ以上ここにいたら、伯母が可愛そうだ。にっこりと笑ってさよならを言ったけれど、伯母はツンツンとした態度しかしてくれなかった。
「近いうちに、あんたの首をとってあげる」
楽しみにしてる、いつになるかはわからないから、楽しみに待ってる。きっとわたしの人生も、あと数年だと思う。長生きできるような、人種ではないから。
「檻田、真生……」
おば様のオフィスを出ると、ツインテールの同い年の女の子がいた。たしか、昔の同級生だ。可愛そう、わたしを見て怯えている。
「なんで、ここに、」
「きれいなからだ、ふふ、さよなら」

今日も素敵な、雨が降った。







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二次創作です。殺伐と。夢小説的な。
昔のねたを引っ張り出してみた。



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