その他
今更ながら、やっぱり捨てられないものもある

(2011/10/24)

旧夢サイト時代からの訪問者様しかわからない、花梨さん再び。私の連載、最終話後設定。dgです。





今日も彼女は神へ祈りを捧げる。その神の招待が何なのかは、もう彼女には関係がなかった。私を見ていてくださる神よ、今の私には、彼に会う資格はありますか。
「お嬢さん、お客さんですよ」
司祭の声に、花梨は喜びで胸が震えた。
教会の外に、黒いコートの東洋人が立っていた。彼以外に、こんなに特徴的な東洋人はここを訪れない。花梨は迷わずに、彼に後ろから抱きついた。久しぶりの、大きな背中だ。ぎゅっと抱きつき、頑張って背伸びをする。任務帰りの彼のコートは埃っぽく、花梨のワンピースが汚れたが、気にもとめなかった。今は彼と一緒にいることだけで幸せだ。
「うふふ、おかえりなさい」
「別に、ここは俺の家じゃねェよ」
「それもそうだけれど。そういうぶっきらぼうな答えしかくれないユウも、大好きだよ」
花梨は笑った。




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