蜀の和気藹々
孟起兄ちゃん

(2010/04/20)

(蜀の和気藹々)





「我が父、馬騰は、常日頃から、仰られていた。雲緑は、名高い英傑に嫁がせるのだ、と」
「ほう」
「そしてあれもまた、強い男と共に生きることを望んでいた」
「そうして、我らが殿が、趙雲さんを紹介したのだよね」
「そうだ。趙雲――長槍の名手、趙子龍。その武勇は俺も一目置いている。だが、」
「だが?」



「おのれ、趙子龍! 妹を泣かせたら、この馬孟起が切り刻んでくれるわ!」



「ふふ、楽しんでいただけているみたいだ」
「……楽しんでるのはお前だ、孔明よ」
「でも、殿だって、楽しんでるでしょう?」





その数日後、趙雲に抱き着く雲緑を目にした馬超はすぐさま剣を手にとりました。しかし、諸葛亮のうまい計らいで、一勝負することで、落ち着きました。



「軍師さま」
「子龍さん?」
「馬超どのは、すごい方でした。勝つのは、大変だったのです……」
「……」
「雲緑どのがいなかったら、軽く首が飛んでいました」


何があったんだ。





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家族愛、というか、シスコンな馬超。
きっと、雲緑が仲立ちしたのだと思います。

これはフィクションです。



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