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普と辺

(2011/07/29)



気がつけば、ナイフが首に押し当てられていた。なんという早業だ。それとも、俺の感覚が鈍ったのだろうか。ベラルーシの速攻に、プロイセンは何もできなかった。
「兄さんの邪魔をするなら、容赦はしない」
スラヴの白い肌がきれいだ、などと誘致に考えている暇はなかった。プロイセンは冷や汗が流れる。久しぶりの、生命の危機だ。兄思いが過ぎるのではないか、この美少女は。美少女、か。どうして女は、こうも見た目と中身が違うのか。親父、教えてはくれないか。いや、それより、今は、助けてくれ。
「邪魔なんか、してねーだろうが」
「ならば、さっさと消えろ」
ようやくナイフの脅威から解放された。しかしベラルーシは変わらず睨み付けてきている。
「……さっさと、ロシアから立ち去れ」
「あ、ここ、ロシアだったのか」
「兄さんの領土を15インチおかしている」
「細かいな!!」
またギロリと睨まれて、プロイセンはまた怯んだ。領土問題だ、たとえ15インチ(38.1cm)でも細かくはないのだろう、きっと。少なくともベラルーシはそう考えている。それとも、
「俺だから、そんなに厳しいのか?」
「……何が言いたい」
「俺様がロシアに近づくのが、嫌なのか、お前」
俺様が嫌いか、と目で問えば、まっすぐにこちらを見据えてきた。肯定されたようだ。別に、一人くらい、嫌われても、どうってこともないけれど、プロイセンは肩を落とした。地味に傷ついた。




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軌道修正が難しかったので、やめた。




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