無双
例え陳腐な台詞でも

(2011/04/05)

司馬昭と王元姫
6ねたばれ?注意






「よお、元姫。今日もお疲れ!」
「子上殿? 今度は何をやらかしたの」
「失礼だなぁ、何もしてねぇよ。いや、マジで」
逃げるように走っていく司馬昭の隣を、王元姫も走り出した。司馬昭は王元姫に合わせているようで、どこか不自然な動きになっていた。それに気付かない彼女ではない。より速く、司馬昭の前に出ると、彼は笑ってついてきた。
「結局、何をしたの、子上殿」
「言っとくが、本当に何もしてないんだ」
「じゃあ、どうして、」
司馬昭は困ったように、頬を掻いた。言いなさい、と促せば、やっと口を割った。
「兄上の肉まんがさ、なくなったらしい」
身に覚えはないが、司馬昭が疑われたようだ。前科も記憶に新しい。王元姫はこめかみあたりを押さえて、盛大なため息をついた。おそらく、司馬昭は本当に無実だ。ただ、疑われても、文句も言えない気がする。
「子上殿、これからどうする気なの。弁明する?」
「しても兄上の不機嫌はしばらく続くだろ。だから、ほとぼりさめるまで避難すんだ、めんどくせぇけど」
「まったく、どうしようもない」
「そう言うなって。ほら、元姫も行こうぜ。逢引みたいだ」
「な……っ」
思わず立ち止まった王元姫の手を取り、司馬昭は引っ張っていく。叫ぶように声を出しても、聞く耳を持たない。司馬昭の横顔は非常に楽しそうであった。




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melt

続かないので、切った。




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