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薄れゆくコルトバルブルーの嘲笑

(2011/02/03)

伊真 死ねたっぽいの



青い空に手を伸ばす。俺は今日も生きている。
西の空が赤く染まった頃、紅色の小袖を着て、幸村が訪ねてきた。いつもの勢いもなく、なにやら辛気臭い。政宗もどう相手をすればいいのか、わからなくなっていった。困り果てて視線を忙しなく動かす。紅い袖がわずかに濃くなっていることに気がついた。あぁ、また泣いたのか、お前は。嬉しい、けれどそれはひどく痛ましい。
「……真田幸村、見ろよ、天は高いな」

青い空に手を伸ばした。俺は今日を生きていた。




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透徹




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