「本当に篠宮は凄いな」
「そんな事ないですよ先生」
「いやいや、まさか学業特待推薦を取るとはなぁ…」

ふふふふ、と先生に愛想笑いをする。流石に白鳥沢で学業特待を取る自身は無いけど、青城くらいだったらね。
あの後、先生に推薦貰えますか?なんて聞いてみたら締め切られててアウト、テストと面接の一般入試しか無かった。まぁ一般入試のテストくらいなんとでもなるだろう、なんてテストを受けたらどうやら全教科満点だったらしい。流石私。面接も好印象。そんなわけで学業特待枠をもぎ取った。一応「同じ高校」はクリア。まぁ問題は、とある事実を徹が受け入れるか否かだ。



「却下!!」
「却下するなら青城行かない」
「それも却下!特進なんて行ったら100%同じクラスになれないじゃん!」

とある事実、学業特待なんだから科も進学科ね、ということで。まぁ予想通り徹が駄々をこねた。同じクラスでいちゃいちゃ…学校生活…なんてぼやく。例え私が普通科だったとしても同じクラスになれるかわからないというのに…。って中学は3年間同じクラスだったんだよ?あと3年行けるって!高校3年間も同じクラスになろうとしていたのか。流石に無理でしょそれは。


「じゃあバレー部のマネージャーやろう。お疲れ様って八雲にタオル渡されたい」
「真顔で言わないでよ。あと絶対嫌」
「なんでさぁ…」
「高校では友達作って放課後遊ぶって決めてるんだから。高校デビュー高校デビュー」
「及川さんとのデートは」
「バレーと恋人なんだから部活毎日頑張ってね」
「やだ!同じ学校なのに八雲不足で死んじゃうよ!」
「そのまま孤独死してしまえ」
「ひどい!」