【おまけ】


「まぁ口出しした俺も俺だけど。なんで姉の彼氏へのプレゼントと、彼氏の姉へのプレゼントを俺が選んだんだろ」
「何お前、そんなことしてたの?」
「なんか、うーん…口が出ちゃったっていうか」

ところで黒尾先輩は彼女とデートしないんスか?なんて言うと頭を殴られた。なんだこの理不尽は。孤爪先輩が「昨日別れたみたいだよ」なんてスマホいじりながら答える。え、マジ?ウケるんですけど。

「つーわけでみょうじ、お前も音駒バレー部クリスマス会参加な」
「俺バレー部じゃねーし。家庭部だし」
「なんでお前そんなに女子力高いの?」
「女子力高くねーよ」

この先輩ほんとめんどくさい。なーなー!家庭部ならバレー部のクリスマス会のケーキ作ってくれよー!なんて俺の腹に腕を回してきた。なんだこの人。邪魔くさい。


「ていうかバレー部全員彼女無しッスか。マネージャーもいないしマジ笑う」
「無表情で言うなよ…くっそ…あのアホ木兎がいる梟谷には可愛いマネが2人もいて、なんでウチには1人もいないんだ…」
「黒尾先輩が下心の塊だからじゃないッスかね」
「それ正解」
「みょうじ、研磨このやろう」


つーかみょうじだって彼女いねーじゃん!と黒尾先輩が笑った。ハァ、めんどくさい。俺は溜息を吐いた。

「あれ、みょうじ彼女居なかったっけ?」
「は?聞いてねーぞみょうじ」
「なんで黒尾先輩に言わなきゃいけないんですか…ていうか別れました。意味わからない振られ方で」

あの時の(元)彼女本当に意味がわからない。まぁ、なんか流れで告白OKしちゃったし…別れたところでどうだっていいんだけど。「なんだなんだー?どんな振られ方したんだ?」興味津津の黒尾先輩に「んー…」と言葉が詰まる。



「なんか、あれっす。女子力高過ぎて自分が霞むから別れてくださいって言われました」

ぴたり、黒尾先輩と孤爪先輩の動きが止まる。あー…と声を漏らして一言。


「仕方ないな」
「仕方ないね」

何が仕方ないというのか。






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いらぬおまけも入れてしまいました。
赤葦と同級生の彼女ちゃんとクリスマスデートのお話でした。弟くんは音駒の1年生家庭科部、女子力の塊です。
東京のイルミネーションってすごいんですかね…想像がつきません。ぎりぎり関東のド田舎に住んでいるので()イルミネーションどころか街灯が殆どないんですけど…。

相互サイトさまのゆきうさぎ様からのリクエストでした!私のリクエストも受けてくださってありがとうございました!

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